はいさーい!はーたんです!(^-^)/


今日は以前、勤務していたときのエピソードをお話したいと思います。




クリスマスが待ち遠しくなる12月初旬の頃。
はーたんは、看護師3年目で夜勤をしていました。その日の夜勤は、落ち着いていて、忘年会での出し物を先輩と考えていました。





そのときに、ステーションの電話が鳴り『緊急入院。男児アビューズ。ベッドの準備お願いします。』


アビューズとは虐待の意味で小児科では不審なケガやアザの発見や頭部打撲など発見した際はアビューズの対象として医療連携チームで動くことがあります。また、家族の言動に辻褄が合わないときなどは要注意です。




小児科のナースになってから虐待の疑いで入院になる子をたくさんみてきました。



今回、夜勤で緊急入院になった少年は色白で痩せていて、首は暗赤紫色で目は真っ赤に充血し、眼瞼が腫れ上がっていました。



服も汚れていて、お風呂も何日か入っていなさそうな感じでした。



母と暮らしており、母はアルコール依存症で夜中に怒鳴り声がするため、大家さんが駆けつけると母が少年の首を絞めているところを発見したそうです。大家さんが警察と救急に電話し、少年の命は救われました。




少年は1ヶ月くらい入院してました。首を絞められた影響で声帯が潰れ、かすれ声でした。眼瞼の腫れは徐々に改善しましたが、充血は最後まで残っていました。




少年は人見知りはせず、はーたんにはよく話しかけてくれました。看護師長から、『虐待の影響でお母さんと近い年齢の女性は怖がる子もいるから、あなたが関わってあげなさい。』と言われたのを覚えています。


看護師長の思惑通り、他の女性ナースには泣いたり拒否したりする場面があったそうです。



医師から入浴許可がおりてお風呂に少年を入れました。『お風呂でおっきいシャボン玉作ろっか!はーたん、作るの上手いだよー。』と言ったら、目をキラキラ輝かせて笑顔の少年の顔が今でも忘れられません。




はーたんが作るシャボン玉をみてとても喜んでくれました。




背中には多数の痛々しい青アザがありました。



少年に『お母さんに打たれたりして痛くなかった? 』って聞いたら少年は『僕が悪い子だから。お母さんが怒るのは僕がいけないんだ。』と言われ、はーたんはとてもくやしくなりました。



なんで、自分の子どもの首を絞められるのか?なんで、こんなに可愛い少年をアザができるまで痛めつけるのか?本当に理解できませんでした!!



この子は悪くないのに、お母さんが悪いのに少年は母を責めずに自分を責めてる。
絶対にこの子を母の元に返しちゃいけない!と思いました。






師長さんにこの事を話すと師長から『たしかに、自分の子どもを傷つけるのはいけないことだけど、お母さんと子どもが離れて暮らすのはいいことかしら。お母さんにも虐待するまでに色々な不安や辛さがあったんじゃないかな。だったら、あの子のお母さんは誰が救ってあげなきゃね。』と言われ、その時のはーたんには理解できませんでした。




自分が辛いからって子どもを傷つけていい理由にはならないし、1番救ってあげなきゃいけないのは、少年だと思ってたからです。




しかし、この考えはある夜勤で覆されることになりました。





ある夜勤の日、少年が珍しくしくしくと泣いてました。はーたんは『どうしたの!?』と聞くと、少年は『お家に帰りたい。お母さんに会いたいよ。』と泣いてました。




えっ?(;゜∀゜)





はーたんは少年のことが理解できませんでした。自分の首を絞めて殺そうとした母のところに帰りたいなんて。。。





その後、少年は児童相談所の職員が迎えに来て退院しました。




数日して、師長さんから『◯◯くんのお母さんはアルコール依存症を治すため専門の病院に入院したみたいよ。あの子がお母さんに会いたいって言ったこと理解できた?◯◯さん(先輩ナース)がずっとはーたんが、そのことで悶々してるみたいですって心配してたわよ。母親は妊娠を経て痛みに耐えて出産するの。だから、我が子が愛しくなる。あの子もお母さんに会いたいって言ってたじゃない?それは、お母さんに愛情をいっぱいにもらっていた証よ。どこで愛情が歪み、アルコール依存症なったのか分からないけどね。女が1人で子育てするのって大変だからね。だから、はーたんも目先の事象にとらわれず、その奥にある本質が見抜けるナースになってほしいわ。』と言われ、師長に感動しました。





虐待死は年間50件程度あると言われています。

虐待は子どもの保護が優先ですが、虐待さした親のケアも必要だと感じます。



先日の歌川たいじさんの映画上映後のトークショーでも話されていましたが、虐待は1人では無くすことはできません。


地域で子育てできる環境や悩みを相談できる所、児童福祉司やソーシャルワーカーの拡充などが必要だと改めて感じました。



それでは



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